下増田麦搗き踊
2015年01月29日
この地方では、田植が済むとそろそろ麦刈りが始まり、刈った麦を庭に運び入れ、並べて置いて振り竿で麦打ちをしたもので、田の草のはじまる頃となったら、夜なべ仕事に麦搗きが始まるのである。
隣近所の女たちが集って堅杵で臼を取り巻き、にぎやかに作業にあわせて麦搗き唄が唄われ、踊りも添えられてきた。
口伝によれば慶応年間のころに最も盛んに唄われ、相馬地方の麦搗き唄の影響も受けて今に伝わっているといわれている。
明治9年6月24日、明治天皇東北御巡行の折、岩沼を出御、仙台に入られる前、増田駅で御小憩なされた際、一様に揃いの衣装で、古風な"麦搗き唄"が展覧に供され奉迎がなされたのである。時の報知新聞はこの時の模様を歌川広重に画かせて一枚絵に刷りあげたという。
●時期
旧8月16日
●所在地
名取市増田