大曲法印神楽
2015年04月03日
大曲神楽は、修験者即ち法印たちが集って舞われた法印神楽であった。大正の初めまでは、鎮守の祭りに参加していた近在の法印たちとして、山伏定学院後継者菅原氏(米山町桜岡)、五大院同佐々木氏(米山町善王寺)、地蔵院同神山氏(米山町善王寺猿ケ崎)、南光院同田村氏(登米町針田)、大宝院同春日氏(登米町寺池)、善学院同佐々木氏(豊里町大曲)、稲荷神社の安倍善八氏(上町)等がおり、これに桃生神楽の同好の士も参加して神楽が奏せられたのである。
当時の法印神楽は法印(神主)の家系によってのみ受け継がれていたのであるが、大正五年頃、竹花部落の青年たちの温習するところとなり、佐々木大七氏(竹花愛岩神社、大曲山神神社社掌)の指導により、七名余りの弟子が養成され、法印たちから芸能が受け継がれた。
その後佐々木哲氏(愛岩神社山神神社社掌)の指導により、昭和二十四年頃、及川田丸氏を中心として、大曲法印神楽会が組織され、昭和四十五年から現在に至っては、菅原重夫氏を中心に後継者育成と保存に努め、大曲法印神楽は善学院時代から、民衆に親しまれる郷土芸能として今日に至っている。
構成は、大太鼓一名、笛二~三名、舞手数名となっている。
曲目は、初矢、二三天之舞、五矢、魔王退治、岩戸開、日本武尊、道祖、釣弓、所望分、西之宮、鬼門、叢雲、笹結、宇賀玉、二之矢、船引、白露、空照(天神化生楽)、善照(地神化生楽)、荒神、湯之父。
時期
旧九月十二日の秋祭りの時、山神神社
所在地
登米郡豊里町大字赤生津字山通大曲山神神社