立花小川流神楽
2015年05月28日
立花小川流神楽の系統は、出雲流の岩戸神楽のうち十二座神楽と称されるものと思われる。
立花小川流神楽が奉納される深山神社は、大同二年(八〇一)の創建と言われているが、この富沢地区は磨崖仏群(裸大仏、虚空蔵菩薩など)として知られており、古くからひらけていたところでもある。神楽の創始は江戸時代末期頃(舞台幕に「文久三年」と染め抜かれている)とも考えられ、当時の高館熊野堂神楽に教えを請うたといわれている。明治十一年「神楽取締」さらに同二十九年には数名の者に「舞人」の認可が(宮城県より)あり、今日まで絶えることなく伝承されてきた。
舞の動きは大きく伸びやかで、堂々としている中に優雅さがあふれ、楽曲のテンポも緩やかである。
構成は、神楽指南一名、太鼓一名、つづみ大鼓一名、笛(孔数七孔)一名、舞人五名をもって構成される。また、現在ではいずれも代々世襲ではなく、広く地域住民に呼びかけ若者を対象に直接指導を行い、後継者の養成につとめている。
曲目は、四方堅舞、奉弊舞、御太刀舞、神子舞、春日舞、弓矢舞、栄矛舞、鯛釣舞、乙女舞、種蒔舞、獅子和舞、三剣舞。このうち、第九番乙女舞は都合により省略されることもある。
時期
四月三日、旧九月節句深山神社祭礼のとき
所在地
柴田郡柴田町大字富沢字深山