馬場の田植踊
2015年07月09日
馬場の田植踊は、元治二年正月二十七日に荒川部落に招待されたという記録が残っている。当時の小正月頃には各部落を交互に踊り廻って豊作を祈願し合いつつ親交を深めていたことが知られている。
伝承では、平家の落人たちによって始められたという。また、長袋田植踊と同様に馬場の田植踊で着るブツツアキに蕪の模様を用いているのは、仙台の田植踊の名残であるとも言われている。
馬場の田植踊の特色としては、余興踊りで他部落には残っていない、「まつや、あげや、春駒、団扇太鼓、石投甚句、鎌倉踊」のような古風で美しい踊りを伝えている。
構成は、早乙女八名~二十名、弥十郎二名、鈴振二名、唄あげ男女数名、大太鼓一名、小太鼓二名、笛一名、化粧方三名、唄揚げ一名、着付四名。
曲目は、(一)弥十郎の唱えごと、(二)入羽、(三)一本そぞろぎ、(四)鈴田植、手拍子、ちぢ田植え、太鼓田植、腰振り、(五)上がりはか(三回繰り返す)
※(二)・(三)・(四)の冒頭には、オマナ、ナヨサ、ヤーレコナ、インコレナ、という四通りの句が付いている。
時期
毎年四月二十八日、二十九日、秋保大滝不動尊の大祭
所在地
名取郡秋保町馬場字町南