下倉の田植踊
2015年09月17日
下倉の田植踊は、今から二百年以上前の安永年間に、大倉民都という武将が小倉明神を再建したのち、武運と天下大平、五穀豊穣を祈念する行事として、正月十五日や神社祭典の春秋に住民によって踊り伝えられてきたものである。踊りは念仏踊で、唄の調子も非常に哀調を帯びている。
また、以前にこの地で地芝居が演じられていたことから、元禄の歌舞伎踊とおぼしい坂田踊りや、宝暦年中に江戸で大当りをとった中村富十郎の始めた石橋も取り入れてあるなど、古風な振りを保持しているのが特色である。
以前は近郷近在に招かれて踊りまわったことも数知れない。庭本は代々世襲制で、全て会の運営は地区民全員で行っている。
構成は、早乙女七名、唄手二名、太鼓四名、弥十郎四名、笛二名、着付け六名。
曲目は、田植踊の数八、笹太鼓の曲数十、唄の曲数十三。いいけい、手拍子、鈴のきり、一本扇手、二本扇手、獅子舞、はねこ、上がりはか、坂田おどり。
時期
毎年旧暦九月二十九日に小倉神社社頭において奉納する
所在地
宮城郡宮城町大倉字新山